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〔参考(2)〕総トン数5〜20トン程度の小型FRP製船舶の速力−馬力の関係を求めるには、(財)日本小型船舶工業会FRP製船舶船型開発委員会が実施した系統的模型試験結果に基いて作成した有効馬力推定図表を用い、適当な推進係数を仮定することにより所要馬力を算定する方法がある。この図表は、水線長約10m〜20mの間のスケグ(初期トリムあり)付ハード・チャインを有する角型の船型に適用される。なお、本図表は、直接に全抵抗係数を求めるよう作成されており、水線長約10〜20m間の船型に有効であるが、その長さが若干相違する船型に対しては、修正方法が用意されている。以下に、計算方法の概略と計算例を示す。
(1) 馬力推定図表の構成本図表は、排水容積(▽)ベ一スのフルード数、

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船のチャイン幅(Bc)とLWL/2の位置におけるキール上面からの喫水(T)の比Bc/丁及びLWL/2の位置から浮心までの水平距離と水線長の百分率で表わした値lCB(船首方向は正、船尾方向は負)を一定とし柱形係数Cpを横軸、LWL/▽1/3を縦軸にして、排水量22.5トンの実船の全抵抗係数”22.5γT100倍した値をパラメーターとして図表に示している。
本図表は、排水容積を用いたフルード数Fn▽ごとに見開きのぺ一ジに、Bc/Tが3.0と6.0の2種について、左からlCB=一10%(船尾)、一5.0%(船尾)、0、及ぴ3.5%(船首)の22.5γT×100の曲線群を示している。
本図表の船速や船体の主要目比などの適用範囲は下記のとおりである。
Fn▽ →0.6,0.7,0.8,0.9,1.0,1.1,1.2
Bc/T→3.0および6.0
lcb→−10%、−5%、0、+3.5%

表1.6(1) 本算定図表に用いられる記号

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